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 日本は国土の68%が森林であり、国土に占める森林の割合ではフィンランドに次いで世界で二番目に高いのです。

世界の森林率の平均は30%なので、いかに日本が森林資源に恵まれているかがわかります。

それほどの森林資源を持ちながら日本の木材自給率は、わずか25%程度にすぎません。

 春になると多くの人が直面するスギ花粉の問題も、植林されたスギが伐採されることなく

放置されているのが原因です。また、伐採せずに森林を放置し続けると、光の届かない環境となり、

 

動植物の成長を妨げてしまうほか、成長しきった木(スギなら40~50年)は、CO2を吸収しなくなることで腐敗し、

 

CO2を放出するようになります。

木を伐採し、植えて、育て、また伐採するというサイクルを回していくことで、山はその機能を果たします。

 

木々の一本一本に適度な間隔を置くことで、大きく育ち、たくさんのCO2を

吸ってくれるようになります。また、立派な木々の根が張ると、適度に水分を保った良質な森林の土壌が生まれるのです。

 国産材を積極的に利用し、需要を高め、資金を山へ還元していくことで、森林は保たれ

 

環境保護にもつながるのです。

・輸送エネルギー

 

 木材をフローリングに加工する際に必ず木材の運搬を行います。

 

海外から木材を運搬してきた場合、船で長距離を運ばなくてはなりません。その際に大量のCO2が発生し、環境に大きな

 

負担がかかります。一方、その地域に分布する木材(地域材)は、運搬距離が短くてすむために、海外から木材を運んでくる

 

のに対して、環境負担を大幅に減らすことができます。地域材は省エネなのです。

・気候にあった木材

 古くから「自宅の建築には自分の山の木を使う」という風習がありますが、フローリングも地域の木を使うことで

良いことがあります。木は生き残っていくためにその地域の気候特性に対応して育っていきます。

そのため、木材にしたあともその環境への適応性が高いのです。

 家を建てる際、昔の大工の知恵として、山に生えていた木の陽のあたる方向と家の柱にしたときの陽のあたる方向を

一致させることで丈夫で長持ちする家ができるというものがありました。木材にとって、環境にあった使い方をすることは

大切なことなのです。

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